中国地方弁護士大会で
(毎日新聞) - 11月17日17時16分更新 によれば、以下の通り(全文を引用する)。それにしても、法務省刑事局のコメントは教科書通りだが、取り調べ可視化のホームページに詳細に書いたとおり(こちらを参照)、全くのナンセンス。
鳥取県弁護士会は先月14日、松江市で開かれた中国地方弁護士大会で、知的障害者が容疑者の場合は取り調べで常に録画し、弁護人の立ち会いを認めることを提言、採択された。
事件の主任弁護人・森祥平弁護士は「取調官が、障害者に過大な圧力をかけたり、誘導尋問や誤導尋問を行ったりすることで、真意に沿わない自白調書が作成される危険がある」とした上で、「適正な取り調べが行われているか否か監視し、事後的に取り調べの過程を検証できるようにしなければならない」と提案理由を起草した。
これに対し、法務省刑事局の辻裕教参事官は「録画・録音は刑事訴訟法ができた時には想定していないため、明記していない。(録画・録音は)できないわけではないが、やらないといけないわけでもない」と話す。「捜査官側としては、捜査官と容疑者で信頼関係を築いていく必要があり、捜査官も人生を語り腹を割ってプライバシーも話す。録画することで、真実を話してもらえるか疑問」としている。
しかし、日弁連はすでに「取り調べの可視化についての意見書」(03年7月)で▽密室でしか「真実」は話されないという実証はどこにもない▽テープやビデオの存在を意識するかしないかの違いだけ――などと指摘。同年10月には、取り調べ全過程の録画・録音を求める決議を採択した。
日弁連によると、イギリスでは取り調べのテープ録音が法制化され、イタリアでは録画・録音しない調書は裁判上使用できないという。国際人権(自由権)規約委員会も98年、政府に「電気的な方法により記録されることを強く勧告」している。
一方、知的障害者の親ら約32万人で構成する「全日本手をつなぐ育成会」(藤原治理事長)も、知的障害者が容疑者の場合▽取り調べを受けるには、本人の状態を十分に理解した「知的障害者コミュニケーション支援者(通訳)」が立ち会う▽障害者本人が依頼しなくても弁護士の派遣を行う――などの制度化を求めている。
公判の傍聴を続ける福祉施設職員も「知的障害者は普段の会話でも面倒くさがって適当に言ってしまうことが多い。だから被告の代弁ができる人が同席しての取り調べが行われてほしい」と話している。訴訟のために募金活動を続けたNPO法人「子ども虐待防止ネットワーク鳥取」の田村勲理事長も「取り調べはビデオや録音をして、公正な調査をしてほしい」と訴えている。
05年2月には宇都宮の強盗事件で、重度の知的障害者の自白調書をうのみにした栃木県警と宇都宮地検が誤認逮捕・起訴したことが発覚した。しかし、最高裁、最高検、日弁連が04年3月から定期的に開いている「刑事手続のあり方等に関する協議会」では、録画・録音について具体的な議論はされていないという。
(追記2005.12.1) 大会に関する記事の中で、知的障害者が被疑者・被告人となった事件の判決報道はこちら。この報道の中で、山下貴史記者は次のような記事も書いている。
■視点
◇取り調べ過程の透明化を
判決は自白調書の任意性・信用性を全面的に認めた。任意性・信用性が争われた捜査段階での自白については「出産経験を根拠とする合理的なもの」とする裁判所の判断を、鳥取地検の金木秀文・次席検事は「証拠を適切に判断した妥当な判決」と評価する。
しかし、被告の知的障害と自白に至った取り調べの経緯について、十分に検討されたのか疑問が残る。弁護側は6月、精神鑑定を裁判所に申し立てたが、却下された。判決に鑑定を却下した理由はない。
裁判員制度が導入されれば、自白の任意性・信用性を長時間にわたって法廷で調べることは困難。日弁連は03年10月、取り調べ全過程の録画・録音を求める決議を採択したが、取り調べの過程を透明化し、自白の証拠能力を詳細に検証できるようにすることが必要ではないか。
Did you enjoy this post? Why not leave a comment below and continue the conversation, or subscribe to my feed and get articles like this delivered automatically to your feed reader.









警察庁刑事局は可視化に反対?!
先日,ある会合で,警察庁刑事局の方々と懇談する機会があった。時間は短かったが,匿名発表の件でも少し意見を交換することができた。少しは再検討してもらえるといいのだ…