裁判員裁判の実施を控え、裁判所・検察庁の国民への宣伝が精力的に行われている。弁護士会も、弁護人として、公判前整理手続を含め裁判員裁判にどのように対応すべきか検討がなされている。
司法制度改革審議会の答申を受け、裁判員制度が構想され具体化されるとともに、刑事裁判の充実・迅速が目指された。公判前整理手続の成果については新聞などでも報道されているが、刑事裁判が「充実」したのかは裁判員制度の実施前に十分検証されるべきであろう。
とりわけ、この検証の際には、公判手続の記録、特に尋問の記録が迅速かつ正確にできているかどうかのチェックを怠ることのないようにすべきであろう。
尋問の記録の方法には、速記官によるものと録音反訳によるものとがある。どちらが優れているのかの詳細はこちらのホームページ(裁判所速記官を守る会)をご覧いただくとして、現在では速記タイプが大きく進展して、ほぼリアルタイムで尋問の記録化(デジタルデータ化)が可能になった。音声認識技術では未だリアルタイムでの尋問の記録化デジタル化はおぼつかない状況であることを考えると、速記官によるリアルタイムでの尋問の記録化デジタル化は極めて優れた技術だと思う。
尋問の記録がデジタルデータとしてリアルタイムにできているというのは、複数人の尋問や長時間のあるいは期日にまたがる尋問を行う際に威力を発揮する。実際、オーストラリアなどの諸外国では、こうした法廷でのIT技術が相当程度導入されており、裁判の充実に寄与しているというのも伝え聞くところである。
最高裁は、音声認識技術を過信して、速記官の養成を停止してしまった。速記官の養成停止は早計だったのではなかろうか。充実した司法サービスの提供を真剣に考えるのであれば、公判記録へのアクセスが容易かつ充実していることにも取り組まなければならないはずである。
司法のIT化について、こちらのブログでも時折言及されているが、裁判員制度の宣伝に力を入れるのもさることながら、司法のIT化、リアルタイムでの尋問の記録化・デジタル化による公判記録の充実も忘れてはならない。








2 responses so far ↓
1 雑食系ブログ。(仮) // 2006.05.05 at 08:31 am
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2 雑食系ブログ。(仮) // 2006.05.10 at 06:21 pm
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