取調べ可視化 最前線

志布志事件で捜査報告書の改ざん疑惑

 志布志事件で捜査報告書の改ざん疑惑があるようだ。鹿児島県警及び検察庁は徹底究明の上事態を明らかにすべきであろう。
 警察・検察組織に自浄作用がないのであれば、およそ捜査機関に対する国民の信頼を得ることはできまい。

asahi.com:捜査報告書改ざんか 違法捜査を隠蔽 鹿児島12人無罪 – 社会
2007年04月08日09時43分
 12人全員の無罪が確定した03年の鹿児島県議選をめぐる公職選挙法違反事件で、捜査を指揮していた県警の警部(56)が違法な取り調べを隠蔽(いんぺい)するために部下に捜査報告書を改ざんさせていた疑いが強いことが7日、朝日新聞が入手した内部文書で分かった。警部の指揮の下で取り調べをしていた警部補(44)は、警部とすりあわせをした上で公判で虚偽の証言をしていたという。その後、県警と鹿児島地検が開いた公判対策のための協議で、検事は「下手に隠すと偽証に問われる」「虚偽公文書作成でやられる」と一連の経緯を問題視。県警側は「矛盾しないように手当てしたい」などと釈明していた。
 捜査関係者は「検察が県警と一体となって違法捜査を隠蔽していた」と指摘している。
 内部文書によると、公判対策会議が開かれたのは04年11月。問題となったのは、この事件に絡んで県警が買収容疑で逮捕した藤元いち子さん(53)への任意の取り調べ状況だった。
 03年4月20日当時、取調室で藤元さんに「買収したという自白」を強要していた警部補は、補助捜査員の女性巡査を同席させたうえで、藤元さんから姉(56)に携帯電話をかけさせた。「妹から買収された」と言わせる狙いだったという。実際、藤元さんは姉に「焼酎と現金をもらったようにしてほしい」と頼んだが断られた。通話は女性巡査が隠し持っていたICレコーダーで録音していた。
 この時の取り調べについて弁護側が尋問した04年5月の公判で、警部補は「私が(取調室から)退席している間に、(藤元さんと女性巡査が)隣の部屋に移って電話をした」と虚偽証言。その後、警部も証人出廷することになったが、捜査関係者によると、当時の県警は、警部補の偽証の発覚と、自白の強要など違法な取り調べの実態が「取り調べ中の携帯電話の使用禁止」という県警の内規違反によって裏打ちされてしまうことを心配していたという。
 県警と地検は、警部が出廷する直前の04年11月に、この問題について協議。その際、警部が捜査報告書について「電話をかけた場所は当初女性巡査が書いた内容を書き直させた」「私が添削し、書き換えさせた」などと報告。さらに県警側が「(録音が法廷に)出されると、警部補の証言に食い違いが出る。矛盾しないよう手当てしたい」などと説明していた。
 これに対し、検事は「電話をかけた場所に虚偽があることを弁護士が指摘してくれば、下手に隠すと偽証を問われる」「警部が(添削を)証言すると、虚偽公文書作成でやられる」と発言。そのうえで「巡査が法廷に引っ張られて警部と異なる証言をしたら、どうなるか知らない」と突き放した。
 実際には、警部の証人尋問では、携帯電話をかけた場所についてはやり取りがなかった。
 一連の経緯について県警は「知らない」とコメント。地検は「答えない」としている。