取調べ可視化 最前線

検察庁での取調べ過程の録画、拡大へ

 少しふるいニュースですが、法務省は、検察庁で一部試行している取調べ過程の録画を全地検で施行する方針を決め、予算の概算要求をしたとのことです。

時事ドットコム:取り調べの「可視化」推進=全地検で試行-法務省概算要求
2007/08/30-20:39

法務省は30日、2008年度予算の概算要求を決めた。一般会計総額は前年度当初予算比3.9%増の6768億円。一部の地方検察庁で試験的に行っている容疑者の取り調べを録音・録画する「可視化」を、全国に広げるための費用を盛り込んだ。

検察官による取り調べの可視化は、09年から始まる裁判員制度をにらみ、今年2月から東京、大阪など14の地検で始めた。今回、全50地検のほか裁判員裁判の実施対象となる10支部に、録音や録画のための機材を追加・配布することを要求した。

しかし、検察庁でだけ取調べ過程を録画しても、根本的な解決にならないだろう。実際、検察庁での取調べ過程を録画したDVDが法廷で取り調べられた事件で、以下のようなことが報じられています。

中国新聞ニュース
取り調べDVDは「偽り」 保険金殺人で共犯の男 ‘07/8/31

保険金目的殺人の共犯として殺人罪などに問われ、取り調べ状況のDVD録画が初めて証拠採用、ほかの被告の法廷で再生された元不動産会社社員山本俊孝被告 (56)は三十日、東京地裁(高木順子裁判長)の公判で、関与を認めた録画内容を「偽りだった」と述べた。七月の初公判でも起訴事実を否認していた。

三十日の被告人質問で、山本被告は「当初否認したが、白状しろと迫られ、追い詰められて昨年十月に自白した」と説明。DVDに録画されたが、今年三月、再び否認したという。

取り調べ状況の録画は、自白の任意性・信用性を示すため検察当局が試行。しかし日弁連は「検察に都合の良い部分だけを対象にする」と、現行方式を批判している。

山本被告は二○○五年、主犯格とされる元不動産会社社長吉井誠被告(51)らと共謀し、フィリピンで当時の同僚を射殺したとして起訴された。

DVDは吉井被告の五月の公判で再生。事件への関与を「間違いない」などと認めた様子が約十分間、法廷のスクリーンに映し出された。