取調べ可視化 最前線

「自白の信用性に疑問がある」として無罪となった事例~広島地裁

 自白調書の信用性が否定されて12人全員無罪となったのが鹿児島県議選違反事件(いわゆる志布志事件)だったが、今般、広島地裁で、保険金目的での殺人、現住建造物等放火などの罪に問われた被告人が自白の信用性に疑問があるとして無罪とされた。

NIKKEI NET(日経ネット):社会ニュース-保険金放火殺人で無罪・広島地裁判決「犯人と断定できず」

広島市で2001年、保険金目的で自分の母親と娘2人を殺害したとして、殺人や放火などの罪に問われ、死刑を求刑された中村国治被告(37)に広島地裁は28日、「自白に合理的な疑いがある」として無罪の判決を言い渡した。

 細田啓介裁判長は判決理由で、犯行を認めた捜査段階の自白調書の任意性や信用性を検討。

 「任意性に疑いはなく、客観的な証拠と整合しているところもある」と述べた。しかし、犯行の状況や動機の供述に不自然な点があると指摘。「具体的な供述も、捜査官との共同で作成されたという疑いを排除できない。自白には秘密の暴露がない」として「犯罪の証明がなく、犯人と断定できない」と結論づけた。

 言い渡し後、細田裁判長は中村被告に「シロではない、灰色かもしれないが、クロとは断言できない。冤罪を防ぐための刑事裁判の鉄則を守った。『疑わしきは被告人の利益に』を厳格に適用した」と呼び掛けた。〔共同〕(15:02)

<無罪判決>広島の3人放火殺人で 「自白、信用性低い」 (毎日新聞) – Yahoo!ニュース
中国新聞 地域ニュース:殺人放火事件に無罪判決