取調べ可視化 最前線

公判前整理手続を突然打ち切る

 静岡地裁での出来事。何があったのだろうか?

中日新聞:裁判長が開示請求を突然打ち切る 吉田の92歳女性殺害の公判前整理手続きで:静岡(CHUNICHI Web)
2007年12月29日
弁護権侵害と特別抗告

静岡地裁で開かれている強盗殺人事件の公判前整理手続きで、裁判長の感情的な訴訟指揮で証拠調べ請求を不当に打ち切られ、弁護権を侵害されたとして、被告の弁護人が28日、裁判長の決定に対する特別抗告を最高裁に申し立てた。

弁護人の小川秀世弁護士によると、公判の早期開始を望む長谷川憲一裁判長は20日の第9回の手続きで、突然「公判前整理手続きは失敗だ」「もう、この手続きはやめる」などと漏らし、検察官、弁護人のほか左右陪席の裁判官も残して退席。

その後、期日外で、これまで時間を割いてきた証拠の開示請求を来年1月11日で打ち切る決定を出した。次回の1月21日の第10回で最終の証拠開示を行い、手続きを終結するとみられるという。

事件は今年2月、吉田町片岡で無職曽根ていさん=当時(92)=が自宅で殺害され現金2万6000円を奪われたとして義弟の曽根貴九一被告(78)が強盗殺人罪で起訴された。

弁護側は冤罪(えんざい)を主張、別の二人が真犯人であることを立証するなどとして、今年4月から始まった公判前整理手続きは既に8カ月を経過している。

地裁は「裁判官の独立を侵害することになるので個別事案には答えられない」としている。

事件をめぐっては、長谷川裁判官が6月、現場に居合わせたとして盗品等無償譲り受け罪に問われた別の被告に執行猶予付き有罪判決を下したため、小川弁護士が長谷川裁判官を貴九一被告の審理の担当から外すよう求める忌避を申し立て、却下されている。