取調べ可視化 最前線

検察庁での取調べでは全過程の録音・録画はしない by 最高検

 4月から全国の地検で取調べの録画・録音が拡大されるが、最高検は「撮影は一部にとどめ、全過程では行わない」との方針を表明した模様。この判断は、検事へのアンケートに基づく。アンケートでは、全過程を撮影すべきだという意見はなく、むしろ「容疑者の供述の矛盾を厳しく問えず、十分な追及ができなくなる」「雑談や笑いもある取り調べを公開し、被害者や遺族が目の当たりにしたら、捜査機関に極度の不信感、嫌悪感を抱くかもしれない」などの意見が多かったという。

翻って検事のアンケート結果をみると、取調べでは雑談や談笑する場面があるということや、検事は矛盾を厳しく追及しているつもりでも第三者が見れば単なる「詰問」「押しつけ」といった類の取調べがなされているという事実があることが窺える。

すでに作成された自白調書を中心に質問するというが、結局自白調書をなぞるだけで、自白調書の作成過程はブラックボックスのまま。自白調書の作成過程が明らかにならないと、任意性の判断などできやしない。まやかしの「可視化」という感を拭えない。

全過程を録画して、適正な取り調べのあり方を議論する方が建設的だと思われる。

asahi.com:最高検、取調べ全過程の録音・録画は拒否 日弁連反発 – 社会