取調べ可視化 最前線

鹿児島接見国賠訴訟確定へ

志布志事件接見侵害、国・鹿児島県に対する賠償命令確定 : 週間ニュース : 九州発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

asahi.com:接見交通権訴訟、国と県控訴断念 鹿児島選挙違反事件 – 社会

志布志事件・接見国賠 国・鹿県が控訴断念:南日本新聞 – 県内ニュース
調書化の違法性確定
(04/07 14:31)

 2003年の志布志・県議選事件で、捜査機関が弁護人と元被告の接見内容を違法に聴取、調書化し、接見交通権を侵害したとして、国と県に対し、原告の弁護士11人に計550万円を賠償するよう命じた3月24日の鹿児島地裁判決について、国と県は7日、控訴を断念することを発表した。原告側も同日、控訴しない意向を表明。原告勝訴の判決が8日午前零時に確定する。

 会見した鹿児島地検の小原浩司次席検事は控訴断念の理由について「判決は接見内容を聴取できる場面が相当限定的で、承服しがたい面もあるが、一方でこの事件では不適切な部分もあった。今後は接見交通権を十分尊重し、適切な捜査に努めたい」と述べた。

 鹿児島県警の高崎進首席監察官は「事実認定や評価には県警の見解と異なる部分もあるが、志布志事件には反省、教訓とすべき事項も少なくなく、控訴を見送ることにした。緻密(ちみつ)かつ適正な捜査の徹底に努めたい」との談話を出した。
地裁判決によると、県警捜査員と検察官計13人は03年5-8月、元被告ら7人から弁護人との接見内容を聴取し、調書化。国、県側は「接見内容は元被告らが自発的に供述した。弁護人による否認の働きかけがあり、変遷する供述の信用性を担保するため調書化した」などと主張した。

 判決は、秘密が保たれた状態で被告と弁護人との接見を保障した接見交通権について「原則、接見後も捜査機関が聴取したり、報告させることは許されない」と指摘。同事件での調書化を捜査機関の組織的行為と認め、「捜査上必要不可欠な行為とは到底認められない」と判断。「自発的供述によっても、弁護人固有の接見交通権の放棄があったとは認められない」と退け、作成された調書76通のうち、54通の違法性を認めた。

 原告側も鹿児島市の県弁護士会館で記者会見し、井上順夫原告団長は判決が捜査妨害行為などについて聴取の余地を残した点に不満を示しながらも「接見内容についての初めての司法判断で、先例的な意義がある。一歩踏み込んだ判断をしてくれており、積極的に評価したい」と理由を述べた。