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平成刑事訴訟規則 198条の4
小坂井久さん(ミスター・可視化)が指摘されている11月1日の「平成刑訴」施行に合わせて、最高裁が新刑事訴訟規則を改正しました。新規則の第198条の4(取調べの状況に関する立証)として、次のような規定が設けられました。
取調べの可視化と取調官の能力
警察官、あるいは検察官。一線の捜査に携わる取調官にすばらしい人格・能力を持つ人が多いことは疑いがない。
彼らは、証拠を丹念に調べ、取調べに臨んでいるであろう。頑迷に不合理な嘘の否認をする被疑者に対し、淡々と語りかけ、その供述の矛盾をつき、証拠との矛盾をつき、次第に嘘の否認が通らないことをを判らせて行くであろう。決して、取調室で大声を上げることもなければ、机を叩くこともない。被疑者が言いもしないことを作文する必要もない。
また、彼らは、被疑者の言葉に真摯に耳を傾けながら、それが嘘の否認なのか、真の否認なのかを、虚心坦懐に見極めようとしているはずである。
彼らは、取調室でビデオが回っていても、決して気にしないはずである。自分の取調べに自信を持ち、何一つ隠すことはないとの自信を持っているからだ。
日本記者クラブで可視化論争
8月18日日本記者クラブで、元東京地検特捜部長などを歴任した宗像紀夫氏(現中央大学法科大学院教授)と日弁連取調べの可視化実現委員会副委員長後藤貞人弁護士が、取調べ可視化をめぐって激論を交わした。
討論の中で、宗像氏は、取調べの可視化をしたら、真相解明が困難となるという法務省・検察側のお決まりの議論を持ち出し、その根拠として、被疑者が「検事さん、すみませんが事務官をはずしてもらえませんか」といい、事務官を外して二人だけになって初めて共犯者の名前を告白したという例を挙げた。これは、検察側の根拠としてよく出される例である。
これに対し、後藤弁護士は、以下のように切り返した。
よく検察官は「席を外してください」という話があったことを、可視化の反対論の根拠にする。
しかし、それは真相を解明するはずの検察官が、真相にふたをしようとしていることにほかならない。検察官・警察官は犯罪を摘発して、真実を明らかにするという崇高な使命を負っている。真相を解明するからこそ、崇高といえる。ところが、実際にあった取調室のできごとを、「一部かくしておいたるわ」「よっしゃ。席外してくれ?外したるわ」「ここは書かんといてください? おう、書かんとくわ」と、こういうふうに言って、その崇高な使命を達成できるであろうか。
裁判は真相を明らかにする場である。取調室の真相は明らかにしないようにするというのは、不正義であり、不公正である。 「席を外してください」と言われた時に、検察官はどうすべきか。「いや、君。これは私1人で聞くべき問題ではない。場合によっては、あなたがしゃべることは、法廷に出るんだ。(法廷で耐えうる真相を明らかにすることが)私の務めだ」と、説得すべきだったはずである。
どちらの議論に説得力があるだろうか。
それにしても、密室でしか語ることができない「ひそひそ話」が、「真相解明」の名に値するのであろうか。
文責:秋田真志








